平成24年02月04日〜平成25年08月16日 百件

皇紀2672年02月25日 ベストカー増刊号 & CARトップ

 ベストカープラス17号カートップ4月号で似たような特集をやっていた。

 要するにコンパクトハッチスポーツの比較記事なのですが、
 登場するクルマが

 ベストカー:スズキ スイフトスポーツ
        トヨタ ヴィッツ RS G'S
        フォルクスワーゲン ルポ GTI


 カートップ:スズキ スイフトスポーツ
        トヨタ ヴィッツ RS G'S
        ホンダ フィット RS
        フォルクスワーゲン ルポ GTI

 とまぁ見事に被っていた。

 いやまぁ、それは当然だと思うんだ。

 だって日本の雑誌が、日本の自動車メーカーの得意な分野のクルマを特集するんだから、同じチョイ スになるのは当然。

 問題は、何故ここにVWのルポGTIが入るのか?ということ。

 おそらくはベンチマークとしての参加なんだろうけど、それっておかしくないか?

 今は亡きcarviewの掲示板でも
 「国産車厨のお前らも、金に余裕があったら本当は外車が欲しいんだろ?」
 って気の狂った書き込みが散見していましたが、価格が倍も違うんだから中身が良いのはアタリマ エ。
 そしてなけなしの給与から高々十数年で使い捨てる耐久消費財を買うのだから、身の丈に合ったク ルマしか買えないのもアタリマエだ。

 たとえばVWゴルフ・トレンドライン264万円に、トヨタマジェスタ612万円や日産フーガVIP563万円を当 てて、「やっぱりゴルフは大衆車だから内装がショボイ」とか「しょせん小排気量だから走りに重圧感が ない」とか書いたら読者はどう思うよ。

 たとえばVWゴルフ・Rに日産R35GT-R870万円を当てて「コレで“R”を名乗ろうたぁ百億年早いわ」と か「どんだけ遅ぇんだよ」とか書いたら読者はどう思うよ。

 そういう無茶苦茶が、こと国産車を批評する時だけは、当たり前に行われているんだよな。

 1割や2割程度の値段差なら比較対象としてアリだと思うけど、倍は無いでしょ、倍は。

 もっとも、カートップの方は、

 > そして真打ちポロGTI。 もともと価格帯がふたケタ上で294万円のプライスタッグがつく。
 > 160万円台のスイフトスポーツとは、ちょっと世界が違う。
 > そりゃよくてあたりまえだよな、という気がする。

 と書かれていたので、そのまま素で比較していたベストカープラスに比べたら万倍マシだと思うけど。

 ネトウヨの「日本マンセー」がウザイってのは、同じネトウヨでもそう思うけど、だからといって、日本車 を貶めるために価格帯が完全に違う外車を当て馬にするのは止めようよ。

 それは反日サヨクにしか見えないから。



 - - 追伸 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 折角持ち上げたカートップだけど、他の記事が痛すぎて地に堕ちてた。

 その記事とは...例によって例の如くガンさんが書いた『ガンさんのドライビング・プレジャー・クエス ト』って記事なんだけど。

 ターゲットがスバルインプレッサ・WRX_STI_S206。

 そう、1年半前に同氏がエボ10を貶めるためにヨイショした、あのインプレッサ4ドアSTIをSTIがチュー ンした限定車である。

 1年半前に氏は、

 - - 引用 - - ここから - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 宿命のライバルとしてインプレッサSTIと凌ぎを削ってきたランエボ]を試乗した印象はよくない。
 とくに足まわりが問題だ。
 インプレッサSTIは現在の日本車でもっともアライメント変化が少ない足に仕上がっているが、対象的 にランエポの足は変化が大きすぎてクルマがどこへいくかわからない。
 サスペンションのラバーブッシュが柔らかすぎるのだ。
 もし三菱がこれをコンフオート性のためと考えているなら、意味を取り違えている。
 現状では単純に路面からの振動、ハーシュネスのような唐突な入力を抑えようとするだけのセッティ ンクで、快適性とは異なるものだ。
 結果的にものすごくドライバピリティが悪くなっている。
 単純に乗りにくいのだ。

 また、ランエポ]がもっ電子制御システムは技術としては優秀だと思うが、技術に頼りすぎている感 は否めない。
 もっとタイヤ理論やドライピンク理論といった、クルマの基本を重要視してほしいと感じた。

 こういった意味でもインフレッサSTIが示した方向性は高く評価できる。
 クルマとしての基本性能を磨き、おそらく一般のユーザーの見えないであろう部分をただひたすらに 地道に進化させてきたのだ。

 改めて新しいインフレッサSTIとラン工ポ]を比べてみると、今ではライバルではなくなったと感じる。
 ランエボ]は古くなってしまい、別の方向を向いてしまったのだ。
 単純にいうとランエポは三菱ファンに向けたクルマといっていいだろう。
 速さを比較しても、正確なタイムアタックは行なっていないが、ドライでもウェットでもインプレッサのほ うが上だろう。
 そのキャラクターの違いは装着タイヤにも表われている。
 インプレッサSTlがBSポテンザRE050、ランエポがヨコハマ・アドパンA13(OP)であった。
 REO50は欧州のBMWやメルセデス・ベンツをターゲットに開発されたタイヤで、ノーマルロードを快適 に走るための性能が出されて。 昔のインプレツサSTIはランエポと同じようなサーキット志向のタイヤ を履いていたが、RE050としたのは、より大人のユーザーに向けたクルマヘと進化した証であろう。
 もちろんキッチリ仕上げられた足まわりがあってこそ、スポーツ性とコンフオート性のバランスを得ら れているのだが。
 以前はずっとランエポにライバル心剥き出しで対抗していたが、いつの間にか性能で追い越し、ひと まわり大人になっていたという印象だ。

 - - - - - - - - - - ここまで - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 と書いてエボ10を貶めてインプSTIを褒めちぎった。

 今回は、その氏がSTI_S206をこう書くのだ。

 - - 引用ここから - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 ■ タイヤや足まわりに対してボディ剛性が不足している。

 先代インプレッサをベースにしたWRX_STIを、レース活動なども行うSTIがさらに走りを磨くべくチュー ニングしたというS206が今回の試乗車両である。

 〜中略〜

 さらに気になったのは、振動と車体の動きだ。
 まず、比較的高い速度でいわゆるスポーティにコーナーリングした際、ねじれや曲げの剛性不足から くる車体の動きの遅れが感じられた。
 また、直線部を走行していても、車体が前後左右に絶えず動いている印象を受ける。
 その後、速度を落として比較的フラットな路面を走行しても、このキョロキョロとした動きは収まらなか った。
 これは車体全体の剛性不足が原因だろう。
 このS206は245/35ZR19という、非常に幅広で低扁平率のタイヤを履く。
 タイヤの幅が広ければ、タイヤの一部が同じギャップから入力を受けたとして、足まわりをとおして車 体に入るエネルギーはテコの原理で幅が広い方が大きくなる。
 また、低扁平ということは当然タイヤ自体のバネも小さく、それだけダイレクトに車体への入力が大き くなるのだ。
 ましてやS206はサスペンションの不必要な方向への動きを抑えるために、リヤサスのリンクにポロボ ールブッシュを用いている。
 これも通常のゴムブッシュに比べてエネルギーを吸収せず、車体への入力を大きくする要因だ。

 つまりこのS206は、こうしたタイヤや足まわりに対して十分なボディ剛性が確保できていない。
 ましてやターボ+4WDで車重もかなり重いために、剛性面で厳しくなるのだ。

 〜中略〜

 いくらSTIが手を加え、ダイナミクス性能を向上させたとはいえ、走りの質感の面でベース車両に古さ を感じた。
 これが正直な感想だ。

 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 引用ここまで - -

 あ〜あ、やっちゃったなぁというか何というか。

 薄々感じていたけれど、この人って義務教育レベルの理科が理解出来ていない人だったんだ。

 > タイヤの幅が広ければ、タイヤの一部が同じギャップから入力を受けたとして、
 > 足まわりをとおして車体に入るエネルギーはテコの原理で幅が広い方が大きくなる。

 これって、タイヤの外側の端を“力点”、ロワアームの付け根を“支点”、そして、ダンパーの付け根を “作用点”とした場合の話だと思うんだけど、アタリマエの話だけどタイヤの幅が広くなれば、同じ高さの ギャップを踏んだ際の入力は距離も速度も小さくなる、が正解。

 これは絵にすれば幼稚園児でも判る。

      作用点
      ▽
      ※
      ┃
 ○━━━━┻━━□
 △       △
 支点       力点

 上の図がノーマルのSTIだと仮定して

      作用点
      ▽
      ※
      ┃
 ○━━━━┻━━━□
 △        △
 支点        力点

 コッチがSTIだと仮定すると、力点が同じ速度で同じ距離だけ上方向へ移動したならば、
 作用点の移動速度も移動量も

 [ ノーマルSTI ] > [ S206 ]

 となる。

 もっと正鵠を期するなら、エネルギー(運動エネルギー)は [ 質量 ] × [ 速度 ] ^2 ÷2 だから、幅の 広いロープロフィールタイヤ採用に因る重量増が、梃子の移動量差に因る速度低下(の2乗)を上回ら な限り車体に入る運動エネルギーはロープロフィールタイヤの方が小さくなる、が正解になるだろう。
 (この辺の理屈は、スペーサーを噛ませてワイドトレッド化したことのある貧乏プライベータ―なら
  誰でも身を以て知っている知識なんだけどなぁ。
  タイヤメーカーのお抱えで一から十まで他人任せだと分からないんだろうな)


 ・・・ま、理科知識の方はともかく。

 1年半前に、メーカーの量産車としては硬すぎる位に硬いゴムブッシュを採用したエボ10を叩く為に、 ピロボールブッシュを採用したSTIを褒め称えたそのクチで

 ボ デ ィ 剛 性 が 低 い の に ピ ロ ボ ー ル ブ ッ シ ュ を 採 用 し た S T I は 愚 か

 と叩くのは如何なモノだろう。

 「日本車が進化を停滞させている間に、欧州車は劇的な進化を遂げた。
  1年半前なら賞賛に値したSTIも今となっては過去の遺物に過ぎない」
 って話なのかも知れないが、それならそれで、ここ何年間も、1千万円超のスペシャルモデル以外 は、
走行性能の等閑なコンパクトカーや省燃費車ばかりなんだから、おかしい。

 どちらかといえば、
 「1年半前はエボ10憎しの余りにSTIを持ち上げたが、日本車を褒めるなんてクチが腐る」
 といわんがばかりだと思えてしまう。

 それじゃまるで朝鮮人じゃないか。

 上のコンパクトスポーツハッチ対決で、160万円の国産車に300万円のドイツ車を当ててきたカートッ プやベストカープラスの編集部といい、このガンさんといい、
 「日本車を貶めて外車を持て囃す俺格好イイ」
 としか考えられない老害は日本から出て行け。

 工業製品なんだから、工業製品として批評しろ。


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